[reira 妄想#011] ソファで、制服のまま──素肌にシャツ3

reiraは23歳。
不動産の内見アシスタントとして、日々いくつものモデルルームを行き来しているという。
今日も、そのひとつ。
鍵を閉め、通知を切り、ふっと息をつく。

白ニットにベストを重ねた制服姿のまま、彼女はソファに腰を下ろす。
「この衣装、ちょっと恥ずかしいけど、どうかな…?」
そうつぶやいた声が、空気に柔らかく広がった。
その言葉に、僕は思わず頷いてしまいそうになる。

彼女の頬には少しの熱が宿っていて、
白いシャツの下、素肌に布が触れる感覚を確かめるように指先が止まる。
「大丈夫、ちゃんと自分で選んだの」
小さな声が、それが“合意”であることを確かに示していた。

ソファのクッションが沈むたび、
彼女の身体のラインがゆっくりと形を変える。
ニットの下に走る微かな呼吸のリズム。
それを見ているだけで、部屋の温度が少し上がるようだった。

reiraは、襟を整えながら目を閉じる。
ベストのボタンをそっと押さえる仕草が、
どこか自分を守るようで、同時に、何かを誘うようでもある。

その一瞬の静けさに、
僕は息を潜める。
素肌とシャツの間を流れる、淡い温もりを想像しながら。

彼女は誰に見せるでもなく、ただ自分の時間を楽しんでいる。
白い布の向こう、わずかな透け感の奥に、
柔らかい光が滲んでいた。

「もし見られてたら、どう思うかな」
彼女の小さな独り言に、心の奥がざわつく。
見てはいけない。けれど、目を離せない。

制服のまま、ソファに沈む彼女。
素肌に触れるシャツの冷たさに、息を吸い込むような音が混じる。
その音が、部屋の中でゆっくりと溶けていく。

僕はただ、見えない位置からその姿を想像する。
誰にも邪魔されない午後、
制服という仮面の下で、彼女が少しずつ“素”になっていく時間を。

そして、最後に残るのは、
白いシャツに映る淡い影と、静かな呼吸の音だけ。