[nana 妄想#004] ZOOMの名目で借りた部屋で無防備パンチラ

出張中、東京の片隅で借りたレンタルルーム。
「ZOOMの打ち合わせがあるので」と説明したその部屋には、静寂だけが流れていた。

nanaは、地方のアパレルメーカーで働く25歳のバイヤー。
きちんと巻かれた髪と淡いネイルカラーが印象的だった。展示会場ですれ違っただけの彼女の姿が、なぜか記憶に焼き付いている。

あの日、目が合ったのはほんの数秒だったのに——
今でも、彼女の視線や仕草を思い出してしまう。

もしかして、今日も東京にいるのかもしれない。
たとえばあのレンタルルームで、誰にも見られない時間を過ごしているとしたら。

——そんな妄想が、胸の奥で静かに広がっていく。

彼女はソファに座っていた。
黒のミニスカート、そして淡いアイボリーのシャツ。
スマホを手に持ちながら、脚をゆっくりと組み替える。
そのたびに、スカートの奥がちらりとのぞく。

本人には全くその気がない。
けれど、その「無自覚さ」が、どうしようもなく惹きつけられる。

ソファにゴロリと寝転び、軽く脚を伸ばす。
片膝を立てて、指先でシャツの裾を無意識にいじっている。
その仕草が、やけに艶っぽく見えてしまうのは、きっと俺の妄想のせいだ。

何気ないその空間が、まるで誰かを誘うように感じられてしまう。
いや、ちがう——
誰にも見せない、彼女だけの午後の素顔が、そこにあった。

ひとりきりの部屋で、誰にも気を遣う必要のない時間。
nanaは目を閉じて、ゆっくりと深呼吸する。
そうやって、自分だけの“感覚”に沈んでいくのかもしれない。

このあと——
もし彼女が、シャツのボタンをひとつ外し、スカートの奥へと手を伸ばすのだとしたら。

……それはもう妄想ではなく、夢の中の物語。

そして、俺はただ、それを静かに想像するだけ。