[aoi 妄想#007] 専門学校職員の彼女、すべてを脱いだ夜

僕が初めてaoiを見たのは、専門学校の受付だった。
学生たちに笑顔で応じながら、書類を束ねる指先が妙に印象的で、
その仕草ひとつひとつに、どこか柔らかい色気を感じた。
そのときはただの通りすがり——
まさか、夜になってから彼女の“もうひとつの姿”を知ることになるなんて思ってもいなかった。

SNSの裏アカウント。
そこに映るaoiは、同じ顔なのに、まるで別人のようだった。
制服、ブレザー、メイド服。
レンズ越しの彼女は、見られることを恐れていない。
むしろ「見てほしい」と言わんばかりに、
わずかに唇を開き、光を浴びるようにカメラへ身体を預けていた。

ある夜、彼女から短いメッセージが届いた。
「今日は誰にも見せたことない自分を撮るね」
もちろん彼女も僕も、成人した大人同士。
そのやり取りは、互いの同意の上で続いていた。

その夜、aoiはいつものスタジオではなく、
狭いレンタルルームのソファに身を沈めていた。
ライトの熱が肌をほんのり染め、
息づかいが部屋の空気を揺らす。

「着飾らない私でも、見てくれる?」
画面越しに囁かれたその言葉に、
胸の奥がひどく疼いた。

彼女の指がゆっくりと胸元をなぞり、
布の擦れる音が小さく響く。
白い肌が照明の下で微かに光るたび、
僕は息を潜めて見つめていた。

aoiは自分を確かめるように、
一つ、また一つと、心の鎧を脱いでいく。
それは露わになることへの恥じらいではなく、
“見られる安心”を求める行為だった。

画面の中で、彼女が静かに微笑む。
まるで、「ようやく本当の私を見せられた」と言うように。
そしてその瞬間、
昼間の“職員aoi”は完全に消えていた。

ライトの下にいたのは、
ただ一人の女性——aoi。
素肌のまま、心まで裸になっていた。