[reira 妄想#005] 制服でソファに──ふと、裾が揺れる

俺が最初にreiraを見たのは、不動産会社の内見のときだった。
笑顔で鍵を差し出しながら、「こちらです」と案内してくれた。
そのときの横顔が、妙に忘れられなかった。

彼女は23歳。
撮影用の衣装テストを理由に、モデルルームで制服を試していたらしい。
白いニットの上からベストを重ね、スカートの裾を整える姿を思い浮かべると、
どうしても胸の奥がざわつく。

——もちろん、すべては俺の妄想だ。
だが、彼女がその部屋でひとり、鍵束をテーブルに置き、
通知を切った瞬間から、空間は彼女のものになる。
外の世界が閉じられ、
灰色のソファに腰を下ろした彼女だけが、午後の光の中にいる。

ベストの裾がふと揺れ、ニットの袖口から指先が覗く。
脚を組み替えるたびに、スカートの布がやわらかく動く。
俺はその仕草を頭の中で何度も再生する。
まるで、彼女の静かな息づかいが、
画面越しに伝わってくるような錯覚を覚えながら。

彼女も俺も、もちろん成人だ。
この想像は、互いに理解と合意がある世界の中でだけ成り立つ。
だからこそ、そこに漂う「許された官能」が、
よりいっそう現実を曖昧にしていく。

reiraがベストのボタンを軽く押さえる。
白ニットの柔らかな布越しに、指先がわずかに沈む。
視線を伏せたまま、頬にかかる髪を耳にかける。
その一瞬の仕草が、たまらなく艶やかに見える。

灰色のソファの背に預けた身体が、光を受けて淡く輪郭を描く。
午後の空気の中で、彼女の吐息がほんのり震えたように思えた。
その揺らぎの中に、彼女の“素”が滲んでいく。

——この想像の先を、俺は知りたくなる。
制服のまま、彼女が見せる微かな笑み。
静かな部屋に響く、衣擦れの音。
それらすべてが、俺の中で官能という名の余韻に変わっていく。

そして、気づけばマウスを握る手が震えている。
「続きを見たい」と、心の奥で誰かが囁いていた。