[honoka 妄想#018] 着替えた瞬間、彼女は“いつもの女の子”に戻った

レンタルルームに入ったときのhonokaは、
まだどこか仕事の癖が残っているような姿勢で立っていた。
柔らかく首を傾けて「失礼します」と言いそうな雰囲気。
以前受付をしていたという話にも、妙に説得力がある。

 

けれど、水着に着替えると様子が変わる。
肩の線をなぞる指、
腰に手を当てて鏡越しに自分を見つめる横顔。
そのたびに、胸の奥がゆっくり熱を帯びていく。

部屋に流れる空気すら、
彼女の肌から立つわずかな温度に引き寄せられているようだった。

水着の布をそっとつまむ仕草は、
“見られることを知った大人の女性”のそれで、
どきりとさせられる。

 

長い息とともに、
彼女は静かに私服へ着替え始めた。

シャツが肌をすべる音、
スカートがふわりと広がって落ち着く気配。
その一つ一つが、
水着姿よりもむしろ俺の想像を刺激してくる。

普段の彼女へ戻っていく過程が、
妙に官能的なんだ。
まるで“秘密をしまい込む儀式”みたいで。

 

「もう大丈夫です」
と、どこか安堵したように笑ったと、俺は勝手にそう妄想する。
その笑みには、
俺にだけ許された緩みがあるように思えてしまう。

 

普通の女の子の服装に戻ったhonokaを見ていると、
さっきまでの水着の姿が嘘みたいで、
けれど消えてくれない。

その落差が胸の奥で何度もゆっくり反響して、
気付けばさらに深いところまで踏み込みたくなる。

“見せるために着替える彼女”よりも、
“日常へ戻っていく彼女”の方が、
どうしようもなく官能的なんだ。

 

そしてその余韻だけが、
静かな部屋にゆっくりと残り続けていた。