最後のページに、答えが書いてある気がして。でも同時に、怖かった。
この本を買ったのは3年前。当時の私は、将来に希望を持っていた。「きっと上手くいく」と信じていた。だから、この本の主人公が最後にどんな選択をするのか、知りたくて手に取った。
でも読み進めるうちに、怖くなった。もし主人公が失敗したら?もし夢を諦める結末だったら?それを知ることが、まるで自分の未来を見てしまうような気がして。
半分まで読んで、そこで止めた。本棚の奥に仕舞い込んだ。3年間、ずっと。
でも今日、ふとその本を手に取った。理由はわからない。ただ、今なら読める気がした。
カバンに入れて、街を歩く。夕暮れの光が、ビルの合間から差し込んでくる。オレンジ色の温かい光。
もう、結末は怖くない。たとえ主人公が失敗しても、諦めても、それでもいい。大切なのは、最後まで読むこと。知ること。向き合うこと。
本を抱きしめる。少し重い。でもこの重さが、今は心地よかった。
帰ったら、続きを読もう。そして、自分の物語も、また書き始めよう。