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  • 4月 2, 2026

春の階段―雨上がりの先を見上げて

「上を向いて」と、風が言った気がした。 住宅街の路地。 桜の木のそばに、小さな階段がある。 今日は登ってみようと思った。 一段目。 足元が濡れている。 朝まで雨が降っていたから。 二段目。 靴の裏に水が滲む。 それでも、止まらない。 三段目で顔を上げ […]

  • 4月 1, 2026

桜雨の階段―雨の中でも、咲いていい

風が言った。「疲れてる?」と。 「うん」と答えた。正直に。 春雨の路地を歩いていたら、古い石段があった。 桜の木が真上に伸びていて、 濡れた花びらが、石段にひとひら落ちていた。 一段目に足を乗せた。 滑らないように、ゆっくりと。 二段目。三段目。 雨 […]

  • 3月 31, 2026

花散らしの階段―散っても、登る

風が言った。 「散っていくよ」と。 花散らしの雨が降っていた。 満開から三日。 東京は今日、嵐だった。 階段を見上げた。 濡れた石段。 花びらが貼りついていた。 登ろうか。 一瞬、迷った。 でも足は動いていた。 一段。 また一段。 風が強くなる。 コ […]

  • 3月 30, 2026

春の階段―散り際の美しさを、登りながら知った

「また来年も来られるよ」 昔の自分に、風がそう囁いた気がした。 花びらが舞う路地の奥に、石段が見えた。 曇り空。 気温はもう春の温度なのに、北東の風が少しだけひんやりとする。 トレンチコートの裾をかすめていった。 一段、登る。 見上げると、桜の枝が広 […]

  • 3月 29, 2026

桜の階段―一段上がるたびに、景色が変わる

「登っていこう」と、風が言った。 桜の路地に差し掛かったとき、その言葉が聞こえた気がした。 満開の桜。花びらが、ゆっくりと空から降ってくる。 コートに、スカートに、静かに着地する。 今日の空気は暖かかった。 十五度くらい。コートがちょうどいい。 春が […]

  • 3月 28, 2026

桜の階段―「前へ」と、即答できた日

「どこへ行くの?」 桜が聞いた。 住宅街の石畳の坂道で、立ち止まったとき。 気温19度。 薄い雲越しに、春の光が降りていた。 地面には、白い花びら。 一段、踏み出した。 また一段。 コートが春に合っていた。 重たくない。 でも、しっかりと体を包んでい […]

  • 3月 27, 2026

雨の階段―濡れても、登る

風が言った。 「今日、雨だよ」と。 知ってる。 傘を差して、路地を歩いていた。 濡れた石段が見えた。 桜の木の根元から始まる、古い階段。 雨に濡れて、暗く光っている。 登るか、立ち止まるか。 足が、動いた。 一段目。 冷たい空気が頬をかすめる。 17 […]

  • 3月 26, 2026

春の階段―雨の日に、一段だけ

「明日、桜が満開になるらしいよ」 鏡が、そっと教えてくれた。 今日は雨だった。 最高気温13度。 コートがちょうどいい、そんな日。 外の音が聞こえなかった。 雨が窓を、静かに叩いていた。 ヨガスタジオの床に座っていた。 鏡の前で、膝を抱えて。 何をす […]

  • 3月 25, 2026

春雨の階段―雨の日に、登ることにした

「登るの?」 風が聞いた。 石段の前に立って、迷っていた私に。 今日は雨だ。 15℃。傘が手放せない。 濡れた路面が、白い花びらを映している。 こんな日に、登らなくてもいい。 そう思っていた。 雨の日は、止まっていていい。 そう言い訳していた。 でも […]

  • 3月 24, 2026

春の階段―急がなくていい、今日のペースで

「ゆっくりでいいんだよ」 風が、そう言った気がした。 桜が咲いた。 3月。東京。 気温17度。 コートがちょうどいい、そんな春の昼。 階段の前に立った。 ポケットに手を入れて、 空を見上げた。 柔らかい光。 白い雲。 花の匂い。 一段、登る。 ゆっく […]