風が、一緒に来てくれる。もう、一人じゃない。
光に包まれた階段。
上を見る。
長い階段。
でも、光が降り注いでいる。
***
「登って」
***
そう呼ばれている気がした。
***
誰が呼んでいるのか。
わからない。
***
でも、確かに呼ばれている。
***
一歩、踏み出す。
***
階段に足をかけた瞬間、
***
光が、強くなった気がした。
***
「そうだよ。こっちだよ」
***
そう言われている気がした。
***
また一歩。
***
ドレスの裾が、揺れる。
***
風が、吹く。
***
「一緒に行くよ」
***
風が、そう言っている気がした。
***
もう、一人じゃない。
***
光と風が、一緒だ。
***
階段を登る。
***
一段ずつ、確実に。
***
急がない。
***
なぜなら、光がずっと照らしてくれるから。
***
風がずっと、一緒に来てくれるから。
***
階段の途中。
***
振り返る。
***
ここまで来た道。
***
長かった。
***
でも、光がずっと照らしてくれた。
***
風がずっと、押してくれた。
***
だから、来られた。
***
上を見る。
***
まだ続く階段。
***
でも、光が見える。
***
頂上に、強い光が。
***
「もう少しだよ」
***
光が、そう言っている気がした。
***
また登る。
***
一段、また一段。
***
ドレスの裾が、風に揺れる。
***
髪が、流れる。
***
全身が、光に包まれる。
***
温かい。
***
この温かさは、
***
光の温かさであり、
***
風の優しさであり、
***
そして、
***
自分自身の温かさ。
***
気づいた。
***
光も風も、
***
外からだけじゃない。
***
私の中にもある。
***
だから、怖くない。
***
どんな階段でも、登れる。
***
なぜなら、
***
私自身が、光だから。
***
私自身が、風だから。
***
頂上が、見えてきた。
***
光が、眩しい。
***
「もうすぐだよ」
***
最後の力を振り絞る。
***
いや、力なんて要らない。
***
光と風が、運んでくれる。
***
一段、また一段。
***
そして、着いた。
***
頂上。
***
光の中心。
***
全身が、光に包まれる。
***
眩しい。
***
でも、目を開けていられる。
***
なぜなら、
***
もう慣れたから。
***
光と、一緒にいることに。
***
風が、吹く。
***
優しく。
***
「よく来たね」
***
そう言ってくれている気がした。
***
景色を見る。
***
街が、見える。
***
全部が、光に包まれている。
***
美しい。
***
でも、それ以上に。
***
「ここに辿り着けた」
***
その事実が、嬉しい。
***
光が導いてくれた。
***
風が押してくれた。
***
そして、私が歩いた。
***
三つが揃って、
***
この場所に来られた。
***
「ありがとう」
***
光へ。
***
風へ。
***
そして、自分へ。
***
これからも、
***
光と風と一緒に、
***
歩いていこう。
***
どこへ向かっても、
***
光が照らしてくれる。
***
風が押してくれる。
***
そして、私が歩く。
***
それで、十分。