風が言った。「頼もしいね」と。
夕暮れの階段。一人で登る。
昔は、誰かと一緒じゃないと登れなかった。
怖くて。不安で。
一人で階段を登ることすら、できなかった。
でも今は、一人でも大丈夫。
一歩、踏み出す。
階段に足をかける。誰も隣にいない。
でも、大丈夫。
また一歩。自分の足で。自分のペースで。
階段を登る。一段ずつ。
登りながら、思い出す。
昔の自分。
いつも誰かに頼っていた。
一人じゃ何もできないと思っていた。
でも、違った。
一人でも、できる。
階段の途中。立ち止まる。
振り返る。ここまで来た。一人で。
誰の助けも借りずに。
自分の力で。
また登る。風が吹く。
「頼もしいね」と。
そうかな。でも、確かに変わった。
少しずつ、強くなれた。
頂上が見えてきた。
「もうすぐ」
一人でも、登り切れる。
そして、着いた。頂上。
息を整える。
やった。一人で、登り切った。
景色を見る。夕暮れの街。
一人で見る景色。
誰かと見る景色とは、違う。
でも、美しい。
自分の力で、ここまで来た。
その事実が、景色をもっと美しくする。
風が吹く。最後に。
「よくやった」と。
ありがとう。
一人でいることは、弱さじゃない。
むしろ、強さ。
自分で立てること。
自分で歩けること。
自分で階段を登れること。
それが、強さ。
これからも、一人で歩こう。
誰かと一緒の時もある。
でも、一人の時も大丈夫。
それが、私の成長。
おやすみ、昔の私。
こんにちは、今の私。