[riko 妄想#001]“推し”が出演する舞台の前に、無防備なパンチラ

チェックインを終えた彼女は、ホテルの部屋でひと息ついていた。
午後の光がカーテンの隙間から差し込み、ベッドの白いシーツにやわらかな影を落としている。

rikoは、ふうっと小さく息をついた。
舞台の開演は夜。それまでの数時間をどう過ごすか、特に決めてはいなかった。
ただ、旅先のホテルでこうしてごろごろする時間は、格別に心地いい。

脚を伸ばし、また縮める。
何も考えずに、ただ体を解放する。
ワンピースの裾が少しずつずれて、柔らかな太ももが白いシーツに触れる。
その感触が、わずかにくすぐったい。

——もし今、この光景を誰かが見ていたら、どう思うだろう。

自分でも気づかぬうちに、そんなことを考えていた。
もちろん、そんなことはあるはずがない。
この部屋にいるのは、自分ひとりだけなのだから。

俺は、その場面を想像する。
彼女がソファではなく、ベッドの上で脚を組み替えた瞬間、スカートの奥がわずかに開く。
ちらりと覗くのは、淡い色の下着。
それは決して挑発ではなく、ただの無防備さから生まれた一瞬。

だが、その一瞬に、どうしようもなく心を奪われる。
視線を外そうとしても、できない。
胸の奥で何かがじわりと熱を帯び、息が詰まる。

彼女は知らない。
その仕草が、見ている者の想像をどれほどかき立てるのか。
その清楚な瞳と無垢な脚の組み合わせが、どれほど危うい魅力を放つのか。

rikoは横になり、スマホを手に取った。
画面をスクロールする指先には、淡いピンクのネイルが光る。
その爪が、白いシーツの上を無意識になぞるたび、裾がわずかに揺れる。
そしてまた、あの柔らかな肌が覗く。

彼女の表情は穏やかだ。
特別な感情を見せているわけではない。
けれど、その静けさこそが、俺の妄想を深くする。

きっと彼女は、このあとメイクを整え、髪をとかし、舞台に向かう。
誰も知らない観客席の片隅で、推しを見つめるのだろう。
そしてホテルに戻れば、またひとり、静かな時間を過ごすのだ。

——もしかして今、あの部屋で、ひとりで淫らなことをしているのかもしれない。

そんなことを考えるのは、罪だろうか。
いや、妄想の中なら、許されるはずだ。

彼女はベッドの上で、膝を立て、脚をゆっくりと左右に動かす。
スカートの奥は、誰も知らない秘密の色をしている。
その秘密を覗くたびに、胸の鼓動が早まる。

まっすぐ見つめるのは、失礼だとわかっている。
でも、目が離せない。
あの子が、あんな姿を見せてくれるなんて——
妄想の中だけでも、奇跡だ。

舞台の開演まで、まだ時間はある。
rikoはベッドの上で横になり、脚を少しだけ重ね直した。
柔らかな太もも同士が触れ合い、かすかな温もりが広がる。
その表情は穏やかで、しかしどこか熱を帯びていた。

俺は、その光景をただ心の中で見つめていた。
彼女が気づくことのないまま、
そして、この妄想が終わらないことを祈りながら——。