
風が言った。「そのままで、素敵だよ」と。
階段を登る。今の自分で。
完璧じゃない自分。
理想には遠い自分。
でも、それでいい。
一歩、踏み出す。
階段に足をかける。
また一歩。昔は、階段を登る前に考えた。
「もっと痩せてから」
「もっと綺麗になってから」
いつも、何かが足りないと思っていた。
でも今は、違う。
今の自分で、登る。
階段を登る。一段ずつ。
登りながら、思う。
自分を好きになることは、
完璧になることじゃない。
今の自分を、認めること。
階段の途中。立ち止まる。
深呼吸をする。
「今の私で、いい」
声に出して言ってみる。
涙が、こぼれそうになる。
また登る。風が吹く。
「そのままで、素敵だよ」と。
ありがとう。その言葉が、嬉しい。
自分で自分を認めるのは、難しかった。
でも、少しずつできるようになった。
頂上が見えてきた。
「もうすぐ」
今の自分で、登り切る。
そして、着いた。頂上。
息を整える。
やった。完璧じゃない私で、登り切った。
景色を見る。街が見える。
綺麗だ。
完璧な自分じゃなくても、
この景色を見る資格がある。
今の自分で、十分。
風が吹く。最後に。
「よく頑張ったね」と。
頷く。ありがとう。
自己肯定は、旅。
完璧になる旅じゃない。
今の自分を、少しずつ好きになる旅。
この階段は、その一歩。
完璧じゃない私で、登った階段。
それが、誇らしい。
これからも、今の私で歩こう。
完璧を目指さず。
ただ、自分を認めながら。