
風が言った。「矛盾を抱えたまま、進んでいいんだよ」と。
夕暮れの階段。温かい灯りが見える。
でも、階段は冷たい。
矛盾してる。
温かい場所へ向かうのに、冷たい道を通る。
一歩、踏み出す。
階段に足をかける。冷たい。
でも、上には温かさが待っている。
また一歩。人生も、こんな感じ。
矛盾だらけ。
幸せになりたいのに、不安。
前に進みたいのに、怖い。
変わりたいのに、変わりたくない。
階段を登る。一段ずつ。
矛盾を抱えたまま。
でも、それでいい。
完璧に整理しなくていい。
矛盾したまま、進んでいい。
階段の途中。立ち止まる。
温かい灯りが、近くなった。
でも、まだ冷たい階段の上。
矛盾の中にいる。
また登る。風が吹く。
「矛盾を抱えたまま、進んでいいんだよ」と。
ありがとう。その言葉に、救われる。
完璧じゃなくていい。
矛盾を抱えたまま、進んでいい。
頂上が見えてきた。
温かい灯りが、すぐそこ。
「もうすぐ」
最後の数段。まだ冷たい。
でも、温かさが感じられる。
そして、着いた。頂上。
温かい。ようやく。
でも、冷たい階段を登ってきた。
その記憶も、残っている。
矛盾は、消えない。
でも、それでいい。
温かさと冷たさ。
幸せと不安。
希望と恐れ。
全部、同時に存在していい。
風が吹く。最後に。
「矛盾が、人間らしさだよ」と。
頷く。そうだね。
完璧に整理された人生なんて、ない。
矛盾を抱えて、それでも進む。
それが、人生。
この階段が、教えてくれた。
矛盾を抱えたまま、進んでいいんだと。