
風が言った。「一人でも、大丈夫になったね」と。
冬の階段。イルミネーションが遠くに見える。
一人で登る。寂しくない。
昔は、一人が怖かった。
誰かと一緒じゃないと、不安だった。
でも今は、違う。
一歩、踏み出す。
階段に足をかける。一人で。
また一歩。一人でも、大丈夫。
階段を登る。一段ずつ。
登りながら、思う。
一人でいることは、孤独じゃない。
自分と向き合う時間。
自分のペースで歩ける時間。
誰にも合わせなくていい時間。
階段の途中。立ち止まる。
イルミネーションを見る。
綺麗だ。
一人で見ても、綺麗だと思える。
昔は、一人だと寂しくて見れなかった。
でも今は、違う。
また登る。風が吹く。
「一人でも、大丈夫になったね」と。
そうだね。もう、大丈夫。
一人でも、楽しめる。
一人でも、幸せになれる。
頂上が見えてきた。
「もうすぐ」
一人で、登り切る。
最後の数段。
コートが、風で揺れる。
イルミネーションが、キラキラ光る。
綺麗だ。
一人で見る景色も、綺麗。
そして、着いた。頂上。
振り返る。
一人で、登り切った。
誰の助けも借りずに。
自分の力で。
前を向く。
イルミネーションが、街を照らしている。
一人でも、この景色を楽しめる。
風が吹く。最後に。
「よくやった」と。
「一人でも、輝いてるよ」と。
頷く。ありがとう。
一人でいることは、寂しいことじゃない。
自分と向き合える、大切な時間。
そして、一人でも輝ける。
この階段が、教えてくれた。
一人でも、登れると。
一人でも、美しい景色を見られると。
そして、一人でも、幸せになれると。