
風が言った。「それでいいんだよ。休んでもいいんだよ」と。
夕暮れの階段。下を向いて登る。
今日は、顔を上げる元気がない。
でも、登る。一段ずつ。
一歩、踏み出す。
階段に足をかける。重い足。
また一歩。疲れた。
でも、登る。
階段を登る。一段ずつ。
登りながら、思う。
今日は、ダメな日。
何もかもが、うまくいかなかった。
疲れた。
階段の途中。立ち止まる。
下を向いたまま。
顔を上げる元気がない。
でも、それでいい。
また登る。風が吹く。
「それでいいんだよ」と。
「休んでもいいんだよ」と。
ありがとう。その言葉に、救われる。
毎日、完璧じゃなくていい。
毎日、元気じゃなくていい。
疲れた日は、疲れていい。
頂上が見えてきた。
「もうすぐ」
下を向いたまま、登り続けた。
でも、もうすぐ着く。
最後の数段。
カーディガンが、風で揺れる。
重い足。
でも、登り切る。
そして、着いた。頂上。
まだ、下を向いている。
でも、登り切った。
疲れた日でも、登り切った。
それで、十分。
風が吹く。最後に。
「よく頑張ったね」と。
「明日は、また違う日だよ」と。
頷く。ありがとう。
疲れた日でも、階段は登れた。
完璧じゃなくても、進めた。
それで、いい。
今日は、休もう。
明日は、また違う日。
顔を上げられる日かもしれない。
でも、今日は無理しない。
この階段が、教えてくれた。
疲れた日でも、一段ずつなら登れると。
そして、完璧じゃなくても、
前に進めると。